母、途方にくれる

昨日は七夕さま。

娘2号の幼稚園では毎年この日に『七夕ミニコンサート』という行事が開催されます。年少さんは4月に入園してはじめて保護者に歌や演奏を披露する場であり、保護者は子供の成長をかいま見れる特別な日。それが昨日だったわけです。

園児達はこの日に向けて、5月頃から歌と演奏の練習を始めます。演奏の楽器はメロディオン(私たちの時代はピアニカと言ってました)です。

我が家は娘1号もこの幼稚園に通っていたので勝手がわかってたし、何も気にとめていたなかったのですが、コンサート1ヶ月ほど前のある夕方、突然担任の先生から電話がかかってきました・・・。

先『娘さんが、メロディオンをまったく弾きません・・・。』

私『え、え、え!そ、そ、そ、そうなんですか!!!Σ(゚Д゚)』

先『はい・・・。誰よりも準備が早く、お辞儀もちゃんとするんですけど、吹かないんです・・。』と。

私『(゜o゜;(唖然)』

聞けば、どうもホースをくわえるのをいやがるようだと。

(なぜだ・・・姉ちゃんのときはそんなことなかったぞ・・・。)

私は電話を切ったあと、そばにいた2号を問いつめた。

私「今、先生から電話あったよ!あなた、メロディオン吹いてないんだって?!」

2号「・・・。だっていやなんだもん・・・。」たちまち顔が曇る2号。

私「そんなこと言っててどーすんの!?七夕コンサート、もうすぐなんだよ!!がんばって、練習して!!」

と、その夜も、そして次の日の朝も、私は2号に「がんばれ!がんばれ!」としつこく言ってしまった。だって私だって娘の晴れ姿、楽しみにしてるんだもの。親としてはみんなと同じようにがんばって吹いてる姿、見たいですから!

すると登園前の娘から返ってきたのは、べそかきながらまさかの一言・・・。

2号「今日幼稚園行かない。制服着ない。お母さんと公園に行く。」

・・・。

え?(・∀・)

ギャー!入園して初めての登園拒否発言に、母は驚いた・・・。しまった。やってしまった。そして思い出した。1号と違って、こっちは繊細だったのだと。

そして反省した。急いで必死で2号に謝る。

私「ごめんごめん、お母さんちょっとしつこく言い過ぎた!メロディオン無理してやらなくてもいいからほにゃららららら(;O;)(以下、何を言ったかとても覚えていない。)」

はい、あとの祭りです。

そんな弁明聞いてくれる訳もなく、2号は泣きわめいて嫌がり、制服も着てくれず、1時間ずっと泣いていました。1号のときにはこんな経験皆無だったし、自分も初めての経験でものすごく戸惑いました。

でもこの日はガチャガチャを買ってあげるのと交換条件に泣き止み、しぶしぶ制服を着てなんとか登園してくれました。園バスには到底間に合いませんでしたが、行ってくれただけセーフ。

子供が幼稚園に行ってくれないことほど親からしたら恐ろしいことはありません。(なぜなら休まれると親の自由時間が奪われるから、これ切実!)

メロディオンは最悪吹かなくてもいい!ただ幼稚園を休むのだけはやめてくれ!!とこの日から天に祈り続けました、ホントに!

この日を教訓に、2号の繊細な心を刺激しないよう家ではメロディオンの話は一切なし、コンサートの話もなし、娘から聞くお友達の楽しい話にひたすら共感することに徹していました。登園を嫌がらないように、なんとか穏便に穏便に・・・(*´ω`*)

その甲斐あって、以降ずっと平和に登園してくれたのでした。この日までは…

そして、迎えた七夕ミニコンサート当日朝。はい、事件が起きましたよー。

きっかけは出勤する旦那さんを玄関先まで見送りに出た2号に向かって旦那が放った、たった一言。

『いってきまーす。○○(2号の名前)もがんばってね。

見送りからリビングに戻ってきた2号が私につぶやきます。

「今日、お母さんと公園行く。」

・・・。・・・。

え、今日ですか?今ですか?まさかのこのタイミングにですか??

キッチンにいた母、固まる(゚∀゚)

出発してしまった旦那さんにすぐ怒りのラインを送る。

私 ”あんた2号に何言ったの!なんてことしてくれたの!今日までのあたしの努力がパーになったじゃないかー!!この○○ーーーーーヽ(`Д´#)ノ!!!!!(もう豊田議員バリです)”

旦那さんもまさかの自体に焦って返信。

旦 ”いやただ特に意味もなくがんばってねって・・・すまん” と。

そりゃそうですよね。まさかそんな一言でこうなるとは、私も旦那さんも予想してませんから・・・。

2号的には、幼稚園でも先生に言われてたのかもしれません。それがただでさえプレッシャーになってたのに、家でも言われちゃったもんだから、拒否反応が出てしまったのではないかと・・・

って、どんだけ繊細なんだよ!!!!(T_T)

そこから、何を言ってもダメ。無理やり制服着せても泣きわめいて脱ぐ。制服着ない、お母さんと公園行く、の一点張り。ガチャガチャやお菓子、アイス、絵本で釣ってもダメ。いつもの手法が通用しない。押してダメ、引いてダメ、この日に限っては何をやっても本当に全部ダメ、完全なるアウトでした。

8時前から始まった戦いは、気づけば既に9時半。幼稚園の集合時間はとっくに過ぎています。

母、途方にくれました。

玄関先で泣く2号を横目に、天を仰ぎました。そして一緒に泣きましたよ、さすがにどうしようもなくて(´Д⊂グスン

諦めたらあんな一言を言い放った旦那を一生恨むことになってしまうと、最後の最後まで説得を試みたけど、やっぱり無理だった。母、力不足です・・・_| ̄|○

私は涙を拭き、あきらめて、園に電話を掛けました。

こんな状態なので、今日は欠席します、と伝えようと・・・。

プルルル、プルルル・・・・・

出ないがな(-_-)そりゃ先生たちもこの時間バタバタだよな・・・

・・・諦めるなということか・・・。

そういえば、『諦めたらそこで試合は終了ですよ。』と、安西先生も言っていた。(スラムダンク名言集より)

気持ちを切り替えてもう少し粘ってみる。

開演は10時から。タクシー飛ばせば開演までにはギリ間に合う。

そこから何を言ってどう説得したのか、本当にまったく記憶がない。

でも…

何かを言ったら制服を着だしてくれて、靴を履いて外に出てくれた。

おお、神様仏様(+o+)

2号は私の気持ちをくみ取ってくれたのだろうか・・・。

これはもう奇跡としか言いようがない。

そこからはタクシー拾って猛ダッシュ!!

そして無事に開演前に園に着くことができました!!!( ;∀;)

私がそばにいることでまたグズると地獄なので、先生に預けてとっととホールへ。

そしてすぐに開演。

あんな状態からの登園だったので、娘が舞台に登場するかどうか心配だったけど・・・

ちゃんとご機嫌な雰囲気で出てきてくれましたよーーーー(>_<)

メロディオンは結局クラスで1人だけ演奏してなかったけど(^_^;)、一度は出演を諦めた朝の地獄状態からしてみたら、舞台上に出てくれただけでも上出来です♪

その反面、歌はものすごく大きな口を開けて歌っていたので感激しました。やるじゃん(。>﹏<。)

本当に朝から長かった1日でしたが、無事娘の晴れ姿を見ることができて、本当に本当にほっとしました。

がんばった娘を褒めるとともに、最後まで説得を諦めなかった自分をもっと褒めてやりたいと思います(笑)

安西先生、あなたを信じて良かったよ、ありがとう❤

コンサートを終えてご機嫌な2号。

この1日を振り返ってみて、これが子育て、これぞ子育て、ってことなんだろうなと。まさか自分も泣かされるとは思ってなかったけど、今後もこの子を育てていく上で、とても勉強になった出来事でした。母さんも父さんも、発言には十分に気をつけるよ。あんた育てんの、大変だわよ。

我が道を行く1号と違って繊細な2号。真逆な性格の娘たち。姉妹でも性格によって対応を変えてかなきゃだめなんだな~と、父母で痛感した日でした。

きっと何年かあとにこの記事を見たら、笑い話だね~ってなるんだろうけど、嗚呼、疲れた1日でした!!

お疲れ様、娘、そして私!!

来年はもうちょっと楽させてよね~!いやこれまじで!!!(^.^;

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