『厚真町』

北海道地震の被害の状況が日に日に明らかになり、ニュースで被害の大きさが報道されるようになりました。現時点で亡くなった方は35人だそうです。悲しいです。

被害に遭われた方、亡くなられた方、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

地震のあった翌日、朝からのニュースを見入っていて、土砂崩れなど被害が甚大だった地域で『厚真町』とニュースのテロップに出ていました。

厚真町・・・。北海道に親戚もいなければ、観光で北海道に訪問したことがあるのも2回程度の私ですが、厚真町という地名を聞いてハッとしました。

私が社会人になりたての頃、私が初めての泊りの出張で訪問した町が厚真町でした。

私は大学を卒業して建設コンサルの子会社(システム部門)に入社したのですが、新人ペーペーのとき、親会社から依頼された仕事を請け負っていました。そのときに担当したのが厚真町の液状化マップの作成でした。

土質柱状図かなにかの値からどの場所が液状化しやすいか、4段階(危険、ほぼ危険、危険じゃない、安全、みたいな)に分けて判別するシステムを作り、その結果を50mメッシュで色分けして最終的に視覚的にわかりやすいマップを作る、という作業だったと思います。

液状化といえば、海を埋め立てた場所(浦安とか茨城とか)での発生をイメージしがちですが、北海道の場合内陸でもなるようです。もとは畑や田んぼのところを住宅地に開発した場所が多いのでしょうね。北海道では厚真町以外にももう2か所、町の液状化マップを作成して納品した覚えがあります。(自治体はそのマップを参考に、施設(埋設物)の修繕計画を練ったり、修繕箇所の優先順位を決めたりするのだと思います。)

その頃の私はまだ右も左もわからず先輩から指示されたことを必死にこなすだけの日々でしたが、厚真町の名前はすんごくよく覚えています。先輩と一緒に納品にも行きました。千歳空港からもさほど遠くなく、納品の帰り道では道路を横切るキツネを見ました。とてものどかな、ごく普通の町でした。

土砂崩れというより、山崩れといった方がいいような、衝撃的な映像も流れていました。また台風の直後で地盤が緩んでいたというのも悔やまれます。それを言っても仕方ないのだけれど。悲しいの一言につきます。

今回の地震でも、北海道のいろんな場所で液状化が起きたとニュースで見ました。もう十数年以上も前のデータですが、あのとき町に納品した液状化マップが、今後何かのお役に立てばと祈るばかりです。

ライフラインは徐々に復旧しているとのニュースを聞くたびほっとします。早く北海道のみなさんが普通の日常を取り戻すことができますように。

北海道の一日も早い復興をお祈りしています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする